2014年07月22日

夏休み開始/緊急避妊の比較

ご無沙汰しています。
がるです(´ー`)
いつの間にか夏休みが始まっていました。子どもが大きくなると、だいぶ楽にはなりますが
習い事やら部活やらで、なんだか夏休み気分で朝寝坊もしてられない日々になってしまいました。
子どもの夏休みの宿題のように、夏だけはしっかりブログ更新しようと思っています。
9月になると仕事も忙しくなるのでたらーっ(汗)


**********************緊急避妊の比較******************

プラノバールを使った緊急避妊とノルレボではどんな違いがあるのか?という質問を最近見るようになったのでまとめておければと思っています。

検索した時に【薬局あるある。】さんのブログがわかりやすかったので、ご紹介します。

薬局あるある。

http://aruaru.small.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=37


「えっ!?値段こんなに安いんですか?」
「効果は大丈夫??」

-患者さんの状態-
詳細は確認していないが、アフターピルをもらうため病院受診。
前もってネットでノルレボの料金を調べ、1万円以上かかると思っていた様。
今回はプラノバール処方。
病院での料金は不明ですが、うちの薬局での料金は、
自費で660円。
(調剤技術料が60点、薬剤料が6点)
ちなみに薬局によって調剤技術料は若干異なりますし、
場合によっては薬歴管理料などもろもろ加算がかかります。


隣の病院ではノルレボが処方されることもありますが、
先生が何を基準にノルレボかプラノバールかを選んでいるかは不明・・。
患者さんに選択させている訳でもなさそう・・。
んで、このときは、

「ノルレボの場合は調べられた通り1万円以上かかりますが、今回処方のプラノバールは緊急避妊がメインの薬ではなく薬価自体とても安い薬です。
効果はノルレボの方が高いそうですが、具体的な数字はお調べしないとわかりません。」

と返答。

それでは具体的な数字を調べてみましょう。

・・とは言ったものの、
プラノバールの試験データが見つかりませんね・・。

なので、WHO1998試験の中用量ピルと、
ノルレボが今の用法と同じ2錠を1回のみ服用の
WHO2002試験の結果をまとめたいと思います。



比較.JPG










妊娠阻止率って何??
妊娠阻止率って本来これぐらい妊娠していただろうと予測して、
実際に妊娠した数と比べどれぐらい阻止したか。
(予測妊娠数―実際の妊娠数)×100/予測妊娠数

妊娠率だけ見ると低く思えますが、ヤッペ法の阻止率って意外と低いですね。
ってか、予測妊娠数から緊急避妊薬を飲まない場合を計算してみても妊娠率は7〜8%です・・。

排卵日付近の緊急時だとわかっている場合・・、
排卵日付近の妊娠率が25%だと仮定して、阻止率が約50%の中用量ピルのヤッペ法だと妊娠率は12.5%ってことかな??
なので排卵日付近での失敗はヤッペ法では不安が残ります。

ちなみに↑の表は72時間以内に服用した場合です。
4〜5日目に服用してもノルレボは63%の阻止率があります。
3日以内のヤッペ法より上・・。

副作用の悪心や嘔吐も全然違いますね。
吐き気の原因がエストロゲンにあるとよくわかります。


反省

結局具体的なデータをお知らせできずに帰られました。
効果や副作用、用法のことを考えるとノルレボの方がいいですが、値段が高い・・。
まぁ、緊急避妊薬は最終手段なのでその前の避妊をしっかりしましょう。
結局先生の薬のチョイスの基準はわからない。

*************************ここまで********************


1つ、追記させていただくと、緊急避妊薬投与後の【性交あり】群は、妊娠率は【性交なし】群に比較して、妊娠率が高くなっていることが確認されいています。
緊急避妊は投与前72時間以内に十分な措置が講じられなかった性交を、1回経験した女性に対する緊急避妊と言うことを目的・前提としていますし、下に表を出していますが、緊急避妊後の性行為で妊娠に至る可能性も出てくるので、緊急避妊後は適切で確実な避妊または性行為を控えるなどの対処をされた方がいいかと。
医師の指導があればスムーズですね。

LNG後.JPG


posted by がる。 at 14:12| Comment(0) | ニュースから